OneEyedJOKER

DRAGON ドラゴンのOneEyedJOKERのレビュー・感想・評価

DRAGON ドラゴン(2015年製作の映画)
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ロシア製恋愛ファンタジー。

原題:ON - DRAKON
監督:インダル・ドジェンドゥバヴ

ドラゴンにさらわれた花嫁はドラゴンの巣で青年と出会い恋に落ちる。
といったお話。

タイトルとパッケージそしてオープニング…。
ドラゴンを題材にした英雄譚という感じになっていたが、始まってみるとさらったドラゴンとさらわれたお姫様とのラブストーリーでドラゴン退治のお話ではなかった。
まぁ、前情報で知っていたので 鑑賞に何の影響ももたらさなかったが…。

これでもかというお伽話的ストーリーで、それ以上でもそれ以下でもない。
さらわれたお姫様の花婿予定だった青年がヒロインを救いに出たりと、もうホント、ディズニーのプリンセスストーリー並み。

しかし、それが悪い訳ではなく、そういうベタな話を、製作のベクマンベトフ流のバリバリVFXでリアル?に見せるというのがキモの作品なのではというところ。

ドラゴンや、実はドラゴンたちの骨で出来ていた孤島のデザインは悪くないし、主演の二人もお世辞にも美男美女では無いと思うが、良い意味でクセがあって雰囲気が出ていた。
この手の作品にありがちな、意地悪な敵役も出て来ず、安心して2人の行く末を見届けられる。

英雄の時代から生きているのに、青年の姿をしているアルマン。
そこから察せる事は、人間とドラゴンとでは生きる時間に相違があるという事。

あらすじから読み解ける通りのエンディングを迎えた2人だったが、迎えたエンドのその先…そこに、避けようの無い種族の違いという壁に、片方だけがどうしようもなく取り残されるのが手に取るように読み取れてしまう…。

作品全体に漂う、何処か気高い空気感や、衣装、装飾。どれを取っても 本作のお伽話に似つかわしく、素敵だ。
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