劇場型犯罪ならぬダブルミーニングでの"劇場型自白"が起こり展開が二転三転としていく刑事ミステリー映画。
犯人が読めてしまいそうなフラグが立ちながらも「主役が藤原竜也」というメタ推理が思考に紛れ良い塩梅のミステリーに仕上がっているのが面白い。てか登場人物達が怪演をするとみんな藤原竜也に見える。
冒頭では1995年の震災・政治の実際映像をいきなり流し、この映画はドキュメンタリーなんだぞという雰囲気の植付けを一気にした直後に'犯人'登場―。この展開の早さで掴みはバッチリだった。
時系列を順に見せて分かりやすく説明されたり、カメラの切り替えが頻繁に行われたり、実際の史実がキーになっていたり、娯楽性を帯びながらもリアリティのある記録映画らしさのようなものも演出出来ていて面白かった。
デヴィッドフィンチャーのセブンを見返したくなった。