青いむーみん

ギフト 僕がきみに残せるものの青いむーみんのレビュー・感想・評価

3.8
 個人的にすごく難しい映画だ。自分が同じ状況になったとしてもこれほどまでに強く前を向こうとは思えない。周りへの負担を考えてしまったり、日々の辛さに我慢できなかったりしてモチベーションを持ち続けることが困難になるのは目に見えている。だから「そうかそうか、自分も困難に陥っても前を向いて頑張ろう」なんて単純な考えができない。それにどこまで行っても彼が元スーパースターであり、お金の心配がいらないという我々一般人とは異なる部分がある。そのため映画を見ても関心はしても感動はできなかった。
 この事実であり物語でもある映画は、病気との闘いよりも何よりも父子の関係というのが軸で、学びであり生きるための強靭なモチベーションとなっているのでもしかしたら子供がいる人いない人で感じ方が違うかもしれない。宗教観に関して父親に自分の気持ちを全てぶちまけるシーンは個人的にこの映画で一番のシーンだと思うが、自分に子供がいればまた違ったシーンを選ぶのかもしれない。
 他の方々も書いているがただのお涙頂戴映画では当然ないし、逆にみんながみんな「さぁ前を向いて頑張っていこう」と思えるような単純な映画でもない。しかし、観てよかったとは思えるし、上記したようにいいシーンもあるのでオススメはしたい。