hajime363

荒野にてのhajime363のレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
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「アンドリュー・ヘイ監督の映画には、何十年も忘れていたはずの、そんなナイーブなためらいの欠片に触れてくる力がある。自分でも判別がつかないまま手つかずにしていた感情や、埋もれていた記憶の断片に触れてきて、映画の時間の間、自分の時間と対話している。そして、観終わると自分の人生に対する構えが少しだけ整う体験をする。」

橋口亮輔監督のコラムの一説がもうね、この上ない文章だよ。みんなパンフを買おう。

これもパンフから引用ですけど、作家性として一貫しているのは「孤独」を描くこと。
世界から引き離され、置いてきぼりにされてしまったような感覚を登場人物たちは“理解”しようともがき苦しむ。
「人間は自分のアイデンティティを探しながらも同時に孤独を避ける為に奮闘している」…アンドリューヘイ監督、いいこと言うなー

個人的に思うことは、同監督の作品はラストカットの表情がすごい!
ん?その表情は折り合いをつけられたのかな?あ、でもまだなんか悩んでる?んーどっち!もう!
…あぁ、でも世界はそれなりに優しくて暖かいし、人生ってそんなに悪くないのかも

はい、野暮でした
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