平沢智萌xxxネタバレ気味注意

王妃の紋章の平沢智萌xxxネタバレ気味注意のレビュー・感想・評価

王妃の紋章(2006年製作の映画)
4.5
贅の限りを尽した豪華絢爛な宮廷で、
栄華の頂点に君臨する王家の一族。
絶対の権力を握る王、気品あふれる王妃、
真面目で心優しい皇太子、父に武力を見込まれた第二王子、
そしてまだあどけなさの残る第三王子――。
黄金の舞台の裏側では、それぞれが秘密を抱えていた。
張り巡らされた策謀に
殺意を抱きあう凄まじいまでの人間模様…
絡み合う愛憎は、いくつもの悲劇を生み、
やがて国を揺るがすまでの壮絶な惨劇を引き起こす。
唐の王室を舞台に、王と王妃、王子たちをめぐる
愛憎劇を壮大なスケールで描く。

―――というのが解説の引用な訳ですが・・・
物語的には京劇っぽい感じがあり
多少なり悲劇ではありますが普通に見れました。
しかしどうしても最後に望みを持ちながら見てしまうため
最後の最後まで「どうなるんだ?!」というか
「こうなって欲しい」という気持ちも生まれたりして
絶望にも似た奇妙なハラハラ感が維持されました。

そしてとにかく人間関係が嘘のように入り組んでいて
これはいつの昼ドラか?!と言いたい程の入り混みよう
けれどそういった人間関係も逆に魅力の1つ
ただ・・・やはり京劇的なのか、途中で筋が独特で
解釈不能でこっちがビックリさせられたり、
説明不足に感じたりの点もあるので謎と混乱がある。

ツッコミたくて仕方ないシーンも多々あれど
最後は次男の強さに趙雲+関羽+馬超を髣髴とさせる。
前半にアクションを殆ど持ってこなかった分、最後に凝縮!
むしろグロテスクな表現が多く含まれてると思う
とにかく紫禁城ならでは残忍で残虐なシーンがあります。
・・・それらを通り越して、何事もなかったかのような
菊の花の再配置はより一層の絶望を感じさせました。
特に菊の華の意味を読み解くと更に絶望感が見える。
日本では菊は天皇印だとか、死に花だったりしますが
この場合は違って「遅咲きの菊」を自身に例えていて
他の華が咲いている時は自分はまだ咲いてないが
自分が遅く咲き乱れる頃、他の花を全て枯らせてくれる!
『満城ことごとく帯ぶ黄金の甲』
単純に菊が王妃が元居た国の紋章なのかと思ってましたが
意味合いは全く違うことを知って更に深みが増しました。

時代背景や中国独特話の由来などが日本と違う為
ちゃんと理解するのは2回見たい所。でも面白かったです。
物語には簡単に入り込めて抜け出せない面白さがあります!
でもそれぞれが持つ秘密をどうして知ったのか等
ちょっと分かりにくい点もあったので☆4つかな?
長男は薬のことを知っていての発言だったのかな・・・とか。
知ってたなら、いつソレを知ったのかな?とか・・・。
けれど実際の史実を元にした物語らしいので
事前にもっと人物や背景を理解して見れば
面白さは5つ星に匹敵しそうな程、奥は深いです。