平沢智萌xxxネタバレ気味注意

デンデラの平沢智萌xxxネタバレ気味注意のネタバレレビュー・内容・結末

デンデラ(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

題材的に興味があってようやく見ました

姥捨てされた老齢の女性がメインなので、ほぼ全員が70歳を超えた老婆ですが、熟女優の素晴らしい芝居を片っ端から思う存分堪能出来るのでそれだけでも見る価値はあります

カユ(浅丘ルリ子)が主人公かと思いきや、どちらかと言えば自分的には、このデンデラを作り上げたメイ(草笛光子)の物語かなと思えたかな?

視聴者の視点は完全にカユなので、前半は最高齢であるメイの野望等も含めて、その気持ちに寄り添うことは薄いんだけど、所々でメイが姥捨てされてから独りで村を立ち上げるまでの回想がちょっとずつINされていくことで、その少しずつ差し込まれていくメイの回想に移入してしまい、後半からは何とも切ない気持ちがこみあげてくる

魚の骨を櫛代わりにして髪を梳く所からのシーンは、自分的にはめちゃくちゃ心がぎゅんってなった
あの瞬間に言葉にはしにくい色々な感情が込み上げてるんだろうなと思うともらい泣きしてしまう
髪を梳くということが女性らしさをやはり意識している自分…っていう何とも言えないこの…説明しにくい!
のちにカユが髪を切るが、そこで「女を捨てた」ということになるであろう見せ方もいい
そこからシーンが転換して村を見守るメイの後ろ姿のカットが「画で見せる」感じ…堪らなくいい…すごく「映画」でいい…

マサリ(賠償美津子)が美しすぎるし格好良すぎて惚れる
対立しているかと思いきや、それでも仲間だし、マサリにとってはメイも仲間だし…
復讐に燃えているメイと、そのメイが作った村を守りたいマサリ…エモすぎた
もう…マサリ好き…好きすぎる…ソレを分かっているメイも…なんていうかもう…イイ!!

途中 熊襲来で、レビューがざわついている所があったけど、山の中だからこそあり得る話だしね
熊の次は雪崩
次々と自分の先を阻もうとケチがついて行くことに立ち向かおうとするメイに涙腺が…っ
そしてカユが生きる目的、死ぬ指標が熊への復讐とメイの遺志を継いで新たな村を作ることになったんだな
なったんだけど…なんだな…

最後は…一騎打ちの少し前に銃声がしたから後に熊自体は銃殺されるんじゃないかなと思うけど、映画の法則で言うとメイと回想で被っているカユがいて、メイは雪崩と一騎打ちして命を落としているし、マサリも熊と一騎打ちで以下略(その他の皆も、あの画の見せ方の時は命を落としてるので…)ので、法則に則るとカユは一騎打ちで命を落とすんだろうなと推測される

他の方のレビューを見ていると「村への復讐どうした?!」って分からない人も居るみたいだけど、この映画において「村への復讐で生に固執していたのはメイだけ」なんだよな…
この作品は比較的分かりやすく作られていると思う

何気に熊が空気読んでるのがジワる
戦隊者とか仮面ライダーの変身を待ってくれている敵みたいだw
最後の方に出てきた最初の村人発見!な男の人が可哀想すぎて申し訳ないけど笑っちゃったよ
たぶん行き着いた先は自分の村なんだろうけど…
途中で通り過ぎた姥捨て置き場の骨とか、映画の冒頭やメイの回想で見落としてると何のことか分からないと思う
…しかしそれでも最後の村への到達で「村にしては小さくない?え?コレ村?おっと人がワラワラ沸いてきたぞ?!銃もあるんだから村か…え、冒頭と同じあの村??」ってなってた😅