素晴らしい。深くて巧妙。
以下はネタバレですが、この映画の魅力を記します。作品をご覧になった後にでもこの稚拙なレビューを見ていただけたら幸いです。
Perfectionというおもちゃをする主人公と、彼女の人生を並行して映像にしている。
おもちゃは、60秒で決まった枠にパズルをはめ込むというもの。幼少期から成人になるまでこのおもちゃで遊ぶ姿を流しつつ、彼女の半生を流すという手法。
最後には人生の後悔・失敗を映したかのような表情の彼女。おおよそ友人の結婚か何かだろう。映像が変わり、おもちゃの時間を止める彼女の映像になり、エンドロールを迎える。
おもちゃの時間を止めるストッパーは人生にはない。彼女はヴァイオリンで賞を総なめにするほどの実力を発揮するが、ラストにはそのヴァイオリンをしまうシーンが。挫折してしまったのだろう。幼いころからの彼女や、彼女の母親らしき人の服装を見れば良いところのお嬢ちゃんであったことが見受けられる。ヴァイオリンも母親にやらされていたのかもしれない。後々自分の人生を振り返った時、パズルのような決められた人生を送ってきたことに悔いが残ったのだろう。それが最後のパズルの秒針を止めることに繋がったのではないか。
人生は一度切り、後で後悔するなら今後悔するべき。誰かに作られたレールの上ではなく、自分で作ったレールの上を進もう。
また、perfectionという名前も考えさせられる。
https://youtu.be/paVED2TFvEk