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ガラスの城の約束のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ガラスの城の約束(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

実在のコラムニスト、ジャネット・ウォールズの幼少期を描いた伝記映画。

ウディ・ハレルソン演じる父親が、ヒッピーというかリバタリアンみたいなアウトロー気質のある人間で。
借金を作っては逃亡したり、アル中で無職だったりと、まぁ酷い父親なわけなんですけど、そんな父親に振り回される家族の様子が描かれます。

まぁ、よくある毒親モノの作品で、あんまり新鮮さは感じなかったかな。
父親は哲学っぽい事を言うのだけど、イマイチ意味が分からないし、子供達への愛情も大して感じませんでした。
仮に愛情があったとしても、それ以上の迷惑行為で収支はマイナスでしょう。

最終的に父親を肯定する様な結論になっていましたが、子供達が社会的に成功を収めたからこそ言える結論であって。
この話を美談として消化するのは違和感が残るところ。

「父親を許す」まではともかく、「父親がいたから成長出来た」は流石に飛躍し過ぎというか。
どちらかというと、「父親がいたから餓死しかけた」だったじゃないですか。笑
過去を美化したいのは分かるけど、ネグレクトをした事は事実なのだし、事実は事実として批判しないと、ネグレクトの問題を矮小化してしまう危険を感じました。

監督のデスティン・ダニエル・クレットンは、一貫して毒親と子供の関係を描いており、これが彼の作家性なのでしょうね。
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