このレビューはネタバレを含みます
みんな大好きマットデイモン。
今回も兵隊役だ。ほんと迷彩服似合うよなwww
イラク戦争時の大量破壊兵器捜索班の上級士官
のミラーことマットデイモン。銃弾飛び交う現場と
駐屯地の拠点「グリーンゾーン」のリゾートホテル
のような対比がバカバカしい現実をあざ笑うかのようです。
現地人は水もない生活なのに戦争当事者の高官連中は
ホテルで食事しプール遊び。これだけ見たらアメリカの
傲慢さが鼻につく映像です。
映画はイラク軍の将軍を「抹殺」するか「生かして利用」
するかの判断を中心に話が進みます。
ワシントンは密約の隠蔽のため「抹殺」を選択。
そのための特殊部隊を送り込む。密約の臭いを嗅ぎつけた
ミラーは真実を確認するためイラク軍将軍の足跡をたどり
身柄の確保を目指す。将軍を追い詰め確保したと思った瞬間
通訳として帯同させていた現地の男に射殺される将軍。
「この国のことはこの国が決める」というセリフが響く。
アメリカが力でねじ伏せようとしても他国の国民はその
干渉を歓迎するとは限らないというアンチテーゼが描かれて
いる。
嘘の理由をでっちあげ他国に干渉するアメリカに疑問符をつ
ける内容である。
アメリカの正義はもとをただせばキリスト教的博愛主義が
ベースとなっているが、歴史や国の成り立ちが違う中東諸国
にとってはアメリカ的民主主義の押し付けは混乱しか生まな
いこともある。
本作はそうしたアメリカ主義の押し付けを皮肉たっぷりに
描いているといっていいだろう。