みやっち

グリーン・ゾーンのみやっちのネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・ゾーン(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

みんな大好きマットデイモン。
今回も兵隊役だ。ほんと迷彩服似合うよなwww

イラク戦争時の大量破壊兵器捜索班の上級士官
のミラーことマットデイモン。銃弾飛び交う現場と
駐屯地の拠点「グリーンゾーン」のリゾートホテル
のような対比がバカバカしい現実をあざ笑うかのようです。
現地人は水もない生活なのに戦争当事者の高官連中は
ホテルで食事しプール遊び。これだけ見たらアメリカの
傲慢さが鼻につく映像です。

映画はイラク軍の将軍を「抹殺」するか「生かして利用」
するかの判断を中心に話が進みます。
ワシントンは密約の隠蔽のため「抹殺」を選択。
そのための特殊部隊を送り込む。密約の臭いを嗅ぎつけた
ミラーは真実を確認するためイラク軍将軍の足跡をたどり
身柄の確保を目指す。将軍を追い詰め確保したと思った瞬間
通訳として帯同させていた現地の男に射殺される将軍。
「この国のことはこの国が決める」というセリフが響く。

アメリカが力でねじ伏せようとしても他国の国民はその
干渉を歓迎するとは限らないというアンチテーゼが描かれて
いる。
嘘の理由をでっちあげ他国に干渉するアメリカに疑問符をつ
ける内容である。

アメリカの正義はもとをただせばキリスト教的博愛主義が
ベースとなっているが、歴史や国の成り立ちが違う中東諸国
にとってはアメリカ的民主主義の押し付けは混乱しか生まな
いこともある。
本作はそうしたアメリカ主義の押し付けを皮肉たっぷりに
描いているといっていいだろう。
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