みやっち

7月22日のみやっちのレビュー・感想・評価

7月22日(2018年製作の映画)
2.7
ノルウェーで起こった実話の映画化。
民族派右翼の急進者による政治テロ。
当時もニュースで大々的に報道されたなぁと
記憶している。

欧州ではイスラム系移民の問題が加速していて
デンマークでも自国民が少数派になるという
現象が表面化しイスラム社会との決定的な溝が
社会問題化している。

先のシリア難民の受け入れについてもEUでは
否定的であり異民族、異文化圏との共生が
いかに難しく夢物語であるかをグローバリスト
やリベラリストの夢想家たちに突き付けている。

世界が狭くなった現代ではこうした衝突はなく
ならないだろう。

欧州やアメリカのこの体たらくを見て日本が今
移民受け入れに政治が舵を切っていることに疑問
しか感じない。
異文化間には「程よい距離」が必要なのだ。
「良い所を吸収する」ことが共生のメリットで
あり、価値観の違う民族がお隣に住んでも互いの
正義がぶつかり合って事態をややこしくすること
を避けることが肝要だ。

映画に話を戻すと実はこの犯人死刑制度のない
ノルウェーでは終身刑なのだが冷暖房付きの個室
でノートパソコンまで使って快適な刑務所ライフ
を送っている。日本の報道番組が本人に会いに行
ったのだがその快適さに驚いていた。

元々福祉の厚いこの国では刑務所でさえ人権意識
に配慮し受刑者は明るくポップな壁色の快適な
刑務所に収監されている。
とても日本人の感覚では許せない自由を謳歌して
いるのだ。人権とは亡くなった被害者や遺族には
無い権利なのかと問うてみたい。
みやっち

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