れもん

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険のれもんのレビュー・感想・評価

2.5
2017年公開の『ドラえもん』の映画シリーズ37作目(「第2期」12作目)。

28作目『のび太と緑の巨人伝』ぶりに「スタジオジブリ感」を強く感じた作品だったが、どうやら今作を手がけた高橋敦史監督がスタジオジブリ出身らしい。

作画や設定は良かった。
シンプルでオシャレなキャラクターデザインや見応えのある美しい背景など洗練された作画はこれまでの作品と一線を画していたし、「スノーボールアース」や「カンブリア大爆発」など実在する学説を絡ませた設定は藤子・F・不二雄存命時のSF(すこしふしぎ)な作品を彷彿とさせた。

しかし、肝心のストーリーがあまり良くなかった。
10万年前と現代を行き来する構成にした必然性を感じなかったし、序盤はともかく中盤以降の展開は「南極」が舞台である必然性も感じなかった。

また、ゲストキャラクターのカーラやヒャッコイ博士が地球にとっては迷惑な存在でしかなくそれをカバーできるほどの魅力があるわけでもなかったり、いつもにも増して危機管理能力が低すぎるドラえもんがピンチになってもあまり同情したり応援したりする気になれなかったのもマイナス。

【2022.08.26.鑑賞】
【2022.08.26.レビュー編集】
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