ゾンビ映画としてのスリルは最大限に表現しつつ、愛や家族というテーマも盛り込んだ上で物語としてはごちゃごちゃせず。
丁寧に整理整頓されているので見易かったし感動もできました。B級映画で２時間は長いかと思いますが、終始楽しめる作品でした。
前半こそ説明台詞やあからさまな人物紹介が続くのでやや冗長ですがご愛嬌。列車に乗ってからは比較的早くパニックが始まるので、その後もゾンビの特性などが説明されますがドキドキ感の方が勝つ為気になりません。
前半で丁寧にそれぞれの登場人物の背景を説明している分、
後半のシーンでは余計な描写がなくとも程よく感情移入でき、
ゾンビが迫り来る緊迫感を落とすことなく、むしろ加速させるがごとくこちらの緊張を煽ってきます。
クサいといえばクサいですが、１人、また１人とゾンビ化していく様は見所です。
ゾンビに襲われると、
ゾンビとして腐敗していくのですが、
襲われなかった方もまた、心が腐食していく訳です。
主人公の父親も、最初は自分と子のことだけを守ろうとしていましたから、
彼の行く末は紙一重だったかもしれません。
序盤で鹿の描写があったので、
ラストスパートで動物達も襲ってきたりしたら、よりカオスに盛り上がっていたんじゃないかなと個人的には思いますが
総合ではかなり良かった映画です。
