青いむーみん

関ヶ原の青いむーみんのレビュー・感想・評価

関ヶ原(2017年製作の映画)
3.6
原作も未読だし歴史も上っ面なぞっただけの知識しかないので、ただの歴史モノ原田作品と思って観ました。いつもどおり台詞は伝達できるかよりその画にあった流れの声になっているかが重要で、こりゃまた初原田作品の人達の怒りを買うんじゃないかと心配になった。内容としては案外普通。あまり歴史モノに触れない人間としては戦国モノというなら謀略と戦と人間関係かなぐらいだったので史実に沿ってるかどうかは知らないけれど前述の3つは全て描かれていたし、特に今作は三成のキャラクターをメインに据えているので何よりも「義」の部分に焦点を当てた作品となっている。キャラ映画と言ってもいいのかもしれない。
 個人的に某事務所の方々には偏見を持っていしまっていてそれがなかなか取り払えないのだが、岡田准一は別といいたいぐらいにはなってきている。でもどうしてもなぁホントに凄いと思える映画に主演されるまでは完全には振り切れないなと思ってしまった。初芽役の有村架純は顔を汚して地を這っていても目がキラキラしてるのはどうなんだろう。あれも込みで彼女をキャスティングしているのかな?三成に恋しているから輝いているのならそれまでを暗い目にしたほうが良かったのでは?どっちにしろ内側からキラキラが溢れ出てくるような気もするけど。それはいいのか悪いのか・・・。役所家康の腹はすごかったし、キャラクターも合っていた。東出秀秋も合っていて、ついに無表情専用機卒業できててよかった。平左近はハマりすぎてるし、この人は時代劇撮るならまず名前が挙がるレベルになってるんじゃないの?
 全体的に波がある感じがせず、戦ですら滑らかで長い映画ではあるもののさくっと観られる代わりに特筆すべきことは特にないような微妙な映画だった。