風来のリヨナ

ユニコーン・ストアの風来のリヨナのレビュー・感想・評価

ユニコーン・ストア(2017年製作の映画)
4.7
君が必要な物をね

夢破れたアーティスト・キットさん。手頃な派遣会社に入って、コピー取りの日々。そんな彼女に届き続ける謎の招待カードには、「君が必要な物を与える」と言う触れ込みと ”ストア” の住所が。

訪れてみたストアには、謎のセールスマンがひとり。彼曰く、ここはなんとユニコーン・ストアであり、ユニコーンを譲ってあげるとのこと。現実離れしてるけど、大好きな🦄が手に入るかもしれない…そもそもの🦄を呼び寄せるために彼ら用の家を建てることになって…みたいな。



ユニコーンを求めて謎のユニコーンのお店に関わることになる少し不思議な現代童話!ユニコーンハウスビルドを通して何かが分かったような折り合いが付くような…そういうお話。画力がちょうど生々しくて良いな…

基本的にユメカワ系のファッションに独特な感性のキット、妙な社会復帰系活動家の両親、独特過ぎるセクハラ副社長ゲイリー氏、工具店で働いてただけで小屋建てに協力させられるヴァージルくん…う〜ん魅力たっぷり。

最初はキットの若干滑ってるアート感覚に不安しかなく、ヤバいかも…という空気が凄かったのですが…小屋建てフェーズのヴァージルくん!彼が本当に柔らかくキットを見守ってくれる雰囲気に絆されて、いつの間にか僕も凄くのんびり観賞できていたように思います。

…なんでしょうね…誰もが多分幼い頃に知らずに支えられていて、そして知らずに消えていたファンタジックな存在がいたと思うんですよ。何かのキャラでも、自分の空想でも、ごっこ遊びでも…その子たちのことを何となく思い出して、視聴後の心の穏やかさが良かったなぁ…オススメ!

個人的に気に入ったのは、ユーチューブで建設するとこ、とんがりコーン指に嵌めてるとこ、「私の押し入れにいると思ってたの」って台詞です。
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