韓国の架空の都市・アンナムを舞台に、極悪非道の市長とその下で働く刑事、市長を挙げるために躍起になる検察の三つ巴の駆け引きをバイオレンスたっぷりで描く。
最近、テレビやSNSを目にすればコロナウイルスだの買い占めだの政治家の失言や後手後手かつ行き当たりばったりな方策だのと嫌気が差すことばかり。
社会に対する不満を行動に移すわけにもいかないので、そんな時は「人がいっぱい死ぬ映画」を観てストレスを解消している。人間のクズが壮絶に死ぬのを見ると心が洗われる。
心を洗おうと思って本作を観たが、ちょっと刺激が強すぎてさらにどんよりしてしまった…
登場人物は漏れなくクズで心置きなく見下せる。市長は「他人の命はゴミ同然」の独裁者。ラピュタのムスカが可愛く見える。民衆からの支持のためなら、自傷行為も辞さないヤベー奴。
重い事情があって市長の手先状態の刑事は、一応主人公ポジなんだけど暴力的な捜査に隠蔽工作と保身のためなら何でもやり、同情や共感は皆無。(西島秀俊に似てないか？)
検察(筆頭となるのはコクソンの主人公の警官)も市長の有罪の証拠を掴もうと汚い手を使いまくる。
バイオレンスでスカッとしたいと思ったが、強烈すぎてゲンナリした。韓国映画のパワーはすごい
