MM65

レザボア・ドッグスのMM65のネタバレレビュー・内容・結末

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

去年初めてパルプフィクションを観て、そしてレザボア・ドッグスを観て、自分なりに、なぜタランティーノが映画好きに愛されるのかがわかってきた気がする。事実わたしも好きになった。

潜入捜査に入るオレンジが「小話」をやれと言われるシーンで、黒人の同僚が言うセリフが全てな気がした。細部までこだわって本当にあったことのように自分のものにして、話す。

練り上げられた脚本やどんでん返しのトリック系の映画と違って、タランティーノは観客を騙そうとはしていない。(前者のような気持ちよく騙してくれる映画も私は大好きだけど)。
ただ、「こんなことあってさ〜」「そしたらあいつどうしたと思う!?」みたいな感じで、小話を聞かせてくれる。ただ面白い話をして楽しませようとしてくれる。で、それが本当に面白いから、こっちも「それでそれで!?」とのめり込んでしまう。


どこに転がって行くのか分からないし突拍子もないのに、そんなこともあるよねという気にさせられてしまう。そしてなぜか登場人物たちを嫌いになれない。多分タランティーノの愛と執念のおかげなんだ。ピュアに映画を信じている人だ。
MM65

MM65