タランティーノの映画はいつも不思議だ。
見ていると脳みそが腐ったように思考をやめてしまう
彼らの話をウンウンと気づいたらきき観客のようにそこにいるやつのように笑ってしまう
それはまるで生きてる人間でセリフに焼き切れた人間の思考を感じない
まるで生きている人間の如くセリフがみみにはいってくる。ファミレスで友達の話を聞いている感覚に似てる
でも、その中でも理論も語られる。
この映画では演技とは何か、潜入捜査とは何か語るシーンがあるが、それこそ皮肉であろう。
リアリティを出し、展開を演出するならで全てのシーンでその演技を意識してしまう。観客への皮肉が効いたシーンだ
また、突然銃で撃たれたシーンで始まる。
タランティーノの作品にはいつも、前段がない。普通作品には彼らがどんな人物なのか、そこはどこでどんな境遇なのか、伏線や展開を散りばめるパーツやその他雑貨を出してくる。これは、起承転結を語るまえに必要な語りである。
これがない。正確には、映画を撮ることに置いて、それが及ぼす展開の予想やキャラクターの違和感を消し去っている。
それを次の展開で予報することで、映画への導入を完成させている。
まるで自然と頭を使わせ、エンタメムービーに集中させる段階を作られているかのようだ。
また、カメラの動きがとても良い。2000年代のアニメーションのようにカメラはキャラを捉える。その中で日常を描くことでその独特な雰囲気が世界に漂っている。
まるでこの世界のどこかでこんなことが行われているかのように。
また、黒人の差別発言が多かったが、それはマフィアを悪く印象付けるためであるが、タランティーノ自身の発言をここでしてしまうのを避け多様に見えた。
自身が出演する映画で行ったのはうんこのジョークくらい。
彼は演技をしているように見えなかった。
それが、この映画の全てなのであろう。
テーマと展開、そしてたくさんのオマージュ。それがタランティーノが映画を撮る所以であり、映画が映画である所以であると見た。