この手のアドベンチャー映画は大好物ですので、これが新世代のインディ・ジョーンズになり得るのか刮目して鑑賞しました。
PlayStationの人気ゲームの実写映画化ですね。ゲームはほんの少し触りで遊んだくらいで細かい設定は知らなかったのですが、主人公のネイサン・ドレイクはもっと渋いおっさんだったのに、ずいぶん若いキャスティングなんだなと思いました。調べてみると、前日譚というかいかにして冒険者になったのかというあたりを描いたようですね。
さて鑑賞してみた結果、アドベンチャー映画の金字塔インディ・ジョーンズには遠く及びませんでした。
CGバリバリの映像の迫力は、飛行機のシーンやクライマックスにあるにはあったのですが、こういうのってリアリティの落とし所をどのへんにするのかってとても大切で、オリジナルがゲームだからこそ重量感とか痛みとか速度とかをリアルにしてほしかったかなあ。
動きがCG CGしてて、薄っぺらく見える箇所がたくさんありました。
それよりも個人的に微妙だったのは、キャラクター達の魅力が全然なかった事。
これは監督、脚本の力量だろうな。
唯一主人公ネイトを演じたトム・ホランドはアクションもよくとても頑張ってました!やはり華のある役者さんですよね。
でもそれ以外が全員魅力にかけていて、キャラクター造形の下手さが目立ちました。
敵組織の規模や怖さもまるで伝わらず、スペインの場面では市街地でわちゃわちゃやってるのに警察や一般人の存在感がほとんどなくて、終始少人数でゆるく鬼ごっこしてる感じでした。
良かったのは2本の金の鍵を使って教会の地下でのアクションかな。アドベンチャー映画の醍醐味がありましたね。
それ以外は畳み掛けるようなジェットコースタームービーな展開がなくて、マーク・ウォルバーグとアントニオ・バンデラスの抑えた演技は、抑えたというよりやる気なく見え物語をだらっとさせていたと思うし、ブラドッグは怖さも魅力も無くて、クロエも上手い監督ならもっと魅力的なキャラクターにできたはず。
情報によると続編がありそうですが、一作目のこれはそこそこの出来の映画でしたかね。