けまろう

こころに剣士をのけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

こころに剣士を(2015年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

『こころに剣士を』鑑賞。邦題にセンスの無さが感じられるが、でも要するにこういうことだっていう総括にはなっている。元兵士かつフェンシング選手のエンデルがエストニアの田舎の学校で身を隠すも、フェンシング部の顧問として子供たちを導く中で秘密警察に見つかってしまう。しかし、エンデルの精神は子供たちの中に既に根付き、最終的には全国大会で優勝するまでの実力にまで到達する。エストニアの田舎にある独特の侘しさと美しい少女たちの姿がただただ好みの映画だった。元選手の仲間アレクセイとの絆も泣かせるものがあるし、エンデルの想いを背負って闘うフェンシング部の面々がアツすぎる!
カドリとの恋愛シーンも豊かなエストニアの自然と調和して美しい。ふたりは戦争で父親たちを喪ったエストニアの子供たちにとっての両親なのだ。特に、子供たちの父親の代わりであるからこそ、自ら監視の厳しいレニングラードでの全国大会に赴き、部員に勇気と闘う希望を与えたエンデルの秘めたる想いが泣ける。年末に滑り込みで良き映画に出会えて幸せですがな。
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