さびれた港町・魚深に国家の秘密プロジェクトとして移住してきた仮釈放中の元受刑者の男女6人と、彼らの面倒をみることになった市役所職員の月末。ある日、発生した死亡事故により、次第に狂い始める彼らの日常を描いたサスペンス。
漫画雑誌『イブニング』で連載されていた同名漫画を原作とは大幅に設定変更し、実写化した作品。
過去に罪を犯した者は、人生をやり直す事が出来るのかをテーマにしたような映画でした。
冒頭で羊の木について解説があるのですが、あまり物語には結びついてないように思います。
町で拝められている“のろろさま”やシュールなお祭りに、序盤はオカルト系かなとも思ったけど、サスペンスとしてより、どちらかといえば人間ドラマとして面白かったです。
受刑者を演じる役者さんたちが上手くキャラクターにハマってました。
優香のあの天然で小悪魔な感じは抜群。
北村一輝のヘラヘラしたチンピラ役も見事。
松田龍平のサイコパス感。
“私はあなたが悪い人だなんて 一つも肌に感じてないんだけど”
“わかったから付き合うんじゃなくて わかりたいから付き合うんでしょ”
“それ友だちとして言ってるの?”
過去は変えられないけど、未来は変えられるのか。自分を変えられるのか。
そして僕たちに罪人を受け入れることができるのか。
なかなか笑撃的な決着のつき方は、個人的には好きでした。