TOHOシネマズ川崎で観賞。
アカデミー賞で作品賞を受賞したのだからさぞかし社会的なメッセージを持つ作品はのだろうと思ったが、この世界に生きる誰かの人生を垣間見るような作品だった。
シャロンは内向的でなかなか人に心を開くことができず孤立しがちな人間で、一方のケヴィンは社交的だが回りに流されて本心とは違うこともしてしまう人間。
完璧で正しい生き方をしているわけではないが、だからこそ惹かれあう二人に実在感を感じることができた。
特にシャロンは大人になってからは客観的には正しいとは言えない生活を送っていたが、それまでを見せつけられてるだけにとてもシャロンを責める気にはなれない。
作中でも言われていたが、夜空の下の彼らが青く、淡く、美しい映画だった。
追記:三部の大人になったシャロンが、肉体的には大きな成長を遂げたのに精神には少年期以来の心の弱さが宿っていて彼はやはりシャロンなんだと感じさせられたルックスが印象的だった。