Hoshiduru

女神の見えざる手のHoshiduruのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「見えざる手」ときたら咄嗟にアダム・スミスが出てくるんだけど、彼女への侮辱とも言えるし、最高の賛辞かもしれないな。

壮大な自己犠牲に感じてしまって、絶対違うはずなのに、急に自分のこと思い出しちゃった。

彼女は私よりもずっとずっとえらくて責任感が強い人だと思うから、多分めそめそしないんだろうなって思うんだけど、寂しくて、怖くて泣いてもいいんだよって思う。すっごく頭の良い人だから、きっと周りが彼女の中の柔らかいところに気付いてるって気付いてると思うけど、だから思いっきり飛び込んで良いんだよって思う。

そして、もう戻ってこなくても良いんだよとも思う。もう誰にも気づかれないくらい遠くに行って、ひとりですっぴんでひっそり暮らしてたっていい。闘っていたいならまた表に出れば良い。

…うだうだ書いたけど、結局彼女の本心は最後までわからなくて、それが彼女が恐ろしくて、とびきり麗しくて、裏切りと同時に絶対的な信頼もある、そういう、言ってしまえば彼女の魅力なんだろうなあ。どのような姿にも見えてくる。本当にそれがかっこいい。
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