陰謀論者X

女神の見えざる手の陰謀論者Xのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最近はネトフリで未見の映画を観ることが本当に増えましたが、今作もずっと気になっていた作品です😇

米国政治はロビイストによって左右されているとは聞いてはおりますが、まさかこれほど凄まじいものとは。ヒロインのスローンはロビー業界で最も恐れられている超やり手のロビイスト。しかし「勝つこと」に異様な執着を持ち、睡眠障害を薬でねじ伏せながら一日18時間働き詰めて、深夜まで開いている中華レストランで栄養補給のためだけに食事をし、ストレス解消には男娼を買ってファックする。その生き方、完全に漢です😇

大手ロビー会社に在籍してガンガン稼いでいた彼女だが「正しいことをしたい」という信念は失っていないので、多額の報酬のために銃規制法案を潰すよう上司から促されても一蹴し、小さなロビー会社からスカウト(しかもそのスカウト条件が無報酬である事が最後に判明するのが熱い‼️)されれば、部下を引き連れてすんなり移籍する漢気の強さ😇

ミッションインポッシブルも顔負けの諜報戦(ゴキブリをサイバネティックス改造して集音マイクにするのが凄い😇)を上司に「やりすぎだ」と全く理解されず、戦略の一環として銃乱射事件の生き残りである部下を銃規制先鋒のヒロインに仕立て上げるが銃規制反対派に襲われてしまい心底恨まれたりするが、そんな彼女も「境界線が分からなくなる」と自己批判し、落ち込む人間性を持ち合わせている😇

そして、敵の奸計によって聴聞会で個人攻撃される絶対絶命の危機に陥るも(男娼がスローンとの性交事実を最後まで否定する義理堅さも良かった‼️)、4年間自分の右腕として働いていたジェーンが付いてこなかった誤算‪……‬と思わせといて、それさえも最大の武器にするしたたかさ。違法な諜報活動を自ら明かして刑務所送りになるのを覚悟しながらも巨悪の密約を公開するという正に「肉を切らせて骨を断つ」捨て身の攻撃の見事さ。無報酬だからこそ貫く信念と、スローン&ジェーンの熱い師弟関係‪‼️

最後、刑務所から出所したスローンを待っていたのは誰なのか。それを我々に「予測」させるという演出も良かったですし、何よりもジェシカ・チャスティンの「デキる病み女」の演技も最良の一作でした😇
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