木葉

スウィート17モンスターの木葉のレビュー・感想・評価

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)
4.0
こんなに気持ちいい映画を観たのは久しぶりだ。主人公のネイディーンのこじらせ具合が半端ない。彼女には、ハンサムで性格もいい兄がいるのだが小さい頃からそんな兄と比較し、コンプレックスの塊で、自分だけ不幸だと思い込み、被害妄想が激しく、自分の置かれている状態を周りのせいにし、ひたすらネガティヴに突き進む。
周りが見えていない。そんなネイディーンをトゥルーグリットで勇ましい少女を演じたヘイリースタインフェルドが演じていて表情豊かで何とも愛らしく応援したくなる。
そんなネイディーンを見守る教師役のウディハレルソンも映画によって顔を使い分けていて良かった。ある時事件が起きる。彼女は嫌われ者で、たった一人の親友が天敵の兄と恋に落ちてしまう。本人からすれば死にたくなる状況に追い込まれ、暴言を吐き自分をまたしてもひとりぼっちに、どん底に追い込んでしまう。
彼女は、バカ正直で素直で純粋だ。思ったことを物怖じせず、口走ってしまうし、思い込んだら、とことん思い込む。
そんな彼女も、変わる時が、成長する時が来る。
自分をありのままに受け入れ、他者の感情を思い、兄に告白するシーンが何とも言えない。ますます、彼女を好きになった
。完璧な人なんていない、完璧でない方がむしろ人間らしくていい。不完全な自分でも、自分自身からは逃げられないし自分しか自分を認めてあげる人はいないのだから。
つまりのところ、自分自身でしか自分は変えられない、考え方ひとつで人生が違って見えることを教えてくれる映画だ。
#時間が解決してくれる
#恥は沢山かいたほうがいい
木葉

木葉