【過去に観た映画】2017.3.26
28才という短いが濃密な生涯の
天才画家シーレの物語ということで、楽しみにしていたが、色恋とスキャンダラスな面をメインにしすぎていた気がする。
エゴンシーレを演じたのはイケメン。
憂いの眼差しも、にこやかな笑顔も、どんな表情もいちいちかっこよく、出逢う女は皆、目がハートマーク。
あんなイケメンに凝視されたら、イケメン好きは悶絶しそうだよね。
彼の絵がたくさん映るし、
時代の雰囲気、衣装、エロチックさとか、よかったけど、もっと父の死のトラウマだったり、絵への執着みたいな内面も観たかったな。
クリムトとのシーンなんて、おざなりだしね。
絵を描いていないと
生きていけなかったエゴン。
沢山の女に愛されていたけど、
彼が愛したのは自分自身と絵だけだったのだろうか。
モデルのヴァリとの関係性をちょっとヴァリの立場から悲恋ぽく描きすぎてるが、ダメ男に尽くすも報われない自分と重ねて、切なくなって、泣いてしまったけどね。
あの泣かせ技はいかんよ。
大きな鏡をエゴンと妹のゲルティが運び、踊り子でモデルになったモアを鏡越しにエゴンがスケッチしたり、鏡が
モチーフに何度も登場するのが印象的。
大好きな中野京子さんの解説が
パンフに掲載。
「怖い絵 3」には、今回の「死と乙女」のことが書かれてある。
映画は時系列が交差したり、説明が少ないので、ややわかりにくいかも。
「怖い絵」のエゴンシーレの章のラストに、エゴンシーレが、合格したアカデミーを一つ年上のヒトラーが不合格だったことが書かれている。