Ki64

ジェーン・ドウの解剖のKi64のネタバレレビュー・内容・結末

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

大好き名作ホラーの一つ。

私がこの作品を好んでるポイントはいくつかある。

一つは、シーンがほぼ解剖室一室というシチュエーションホラーな作り。出たとしても、屋内。一度引き込まれるとなかなかの没入感を得られる。

二つ目は、解剖が進む毎に明らかになっていく奇怪で異常な現象の数々。
死因を特定するために始まった解剖だが、体内からは麻薬に使う花や何やら怪しげ模様と文字が刻まれた布に包まれた歯が出てくるなど、尋常ではない。これだけでも怖い。
解剖に関しての難しい専門知識なども、プロの検死官である親父がその都度分かり易く解説してくれるので非常に頼もしい。
『まるで銃創がないのに銃弾が出てくるようなもんだぞ』とか、例えが分かり易い。

解剖が進むにつれ、呪いの蓋が徐々に開くかの如く周囲に恐ろしい現象が起き始める。
少女の朗らかな歌声なのに明らかに歌詞がおかしいラジオ音声や、ラストの保安官の演出が個人的にはお気に入り。

最終的に彼女の秘密が明らかになり、またその全身全てが呪いの塊だということが分かる。特級呪物やん…
そして親父が自分を差し出し、肉体が再生されていくのも恐ろしい。肺が焼かれ、ブワッと煙を吐くシーンが印象的。
この後も繰り返されるのか…と『一つに全てが詰まってる』この辺が3つ目の好きポイント。
息子には手が出せないから自らそうなるように仕向けるとは、流石汚い魔女だぜ…

自身の身体を呪物と化したその憎悪や怨念の強さから、貞子に通ずるものを感じられる背景設定も良いですね。
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