ユーライ

少女暴行事件 赤い靴のユーライのレビュー・感想・評価

少女暴行事件 赤い靴(1983年製作の映画)
3.5
実際にあった事件を元ネタにしている以上、悲劇で終わるのは確定なのでドキドキしていると、思ったより全然事件性が無い。確かに紛れもない不良の集まりではあるが、主人公の感傷はありふれた青春の蹉跌に留まっている。遊びからレイプに発展の流れで『ヒーローショー』的なアレになると期待していたのだが。何の脈絡もなく命を奪われる不条理性に強調しており、死体の映し方がホラーなのもいいんだけど映画ならもう少し因果関係を描いて欲しい。70'sや90'sとは違う、80年代独特の陰性が全編を覆っているのは出色。82年の事件を83年に映画化。昭和の人間は生き急ぎ過ぎている。
ユーライ

ユーライ