映画ネズミ

しゃぶしゃぶスピリットの映画ネズミのレビュー・感想・評価

しゃぶしゃぶスピリット(2013年製作の映画)
4.2
向いている人:
①ショートフィルムが好きな人
②コメディ映画が好きな人
③グルメ系番組が好きな人

 フォロワーさんにおすすめいただいて、「私も見ます!」と威勢のいいコメントを差し上げたのですが、延び延びになり、今日になってようやく見ることができました。めっちゃ笑いました!!

 娘の彼氏が結婚の挨拶にやって来た。娘の旦那にふさわしい男かどうか、父の正蔵はそれを確かめることにする。その日の夕食はしゃぶしゃぶ。ここに、娘の婿候補の男と、正蔵との静かなる戦いが始まった。

 なんじゃこりゃ(褒めてます)。ショートフィルムならではの凝縮された面白さでしたね!! 良かったです!

 お父さんは、有職のしゃぶしゃぶで、婿候補の男をあわよくば追い払おうと手ぐすね引いて待っていますが、意外や意外、婿候補の男も中々の強敵。全く隙を見せません。

 テーブルマナー、そして『孤独のグルメ』ゆずりのしゃぶしゃぶウンチク。ほぼお父さん目線で描かれ、お父さんが起きる出来事にひとつひとつリアクションをしていきます。ほかの人間の内面は一切描かれません。

 この、ひとり相撲なのに心理戦な感じがする雰囲気が、何かズレていて笑えてきます。

 舞台は食卓のみ。登場人物は(一応)4人のみ。限定された空間で、これほどまでに、単純だけど豊かで見事で、そしてバカみたいな(?)心理戦を堪能できるとは思いませんでした!

 しかし、そこで急転直下。正蔵を奈落の底に突き落とす「ある告白」。これはショックですね~。全然そう見えないし!

 肉だけ続けて食べない、タレにつけるのは1/3まで。このお腹に優しい塩梅。まさにこの映画のことではないでしょうか?? 今度食べるときに参考にします!

 そして、エンド・クレジット。まさか、あの方々も「出演者」としてカウントされていたとは……。登場人物は4人だと思っていたんですが、意外や意外、大所帯だったんですね、この映画。クレジットでもひと笑いww

 これぞ、親バカパパのひとり相撲。平田満さん、お疲れ様でした(笑)。そして……。

 ごちそうさまでしたっ!!!
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