akari

サーミの血のakariのレビュー・感想・評価

サーミの血(2016年製作の映画)
3.5
「楽しい」映画ではないんだけど、貴重な作品。

少数民族に生まれ、そこを離れて生きていきたいだけなのに、一生罪悪感を抱えていかなければならない苦しさ。

主人公の、運命を睨みつけるような硬質な瞳が、この人生を生きる厳しさをもの語っていて心にズーンと来ました。 

特に後半の自立するところは、サーミだからというだけではなく、元々の生まれとは違う人生を選び、家族の後ろ盾がない子どもが通らざるを得ない厳しさがあり…かなり重い物語でした。

あと、立場の違う人達の悪意なき見下し(歌のくだり)のシーンは、最近のネットでのホームレス関係の炎上さながらで、こういう無理解を埋めることの難しさも感じた。
akari

akari