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THE BATMAN-ザ・バットマンーのmikiのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

正義とは何か、善とは何か、
悪とは何か…

本作も非常に考えさせられました。


昔の映画は勧善懲悪ものが
多かったと思います。
ヒーローが悪をフルボッコにして、
正義は必ず勝つ!⭐️
みたいな。

そこに、
ノーカントリー(2007)
ダークナイト(2008)
が公開。
行動の動機も謎な理解不能な悪の登場、
そして、善と悪の境界線どこ問題発生、
等々、等々…
リアルな現実社会も超多様化するのに合わせ、
映画世界も複雑な人物描写、心理描写、
問題提起が多くなったと思います。

見る側に解釈が委ねられ、
見る側の価値観や経験値によって、
感想も異なる…
やはり映画最高!
全ての映画関係者の皆様、
本当にありがとうございます!!✨


と、話が逸れましたが😂
本作も人間の心の闇が描かれ
かなりデープな作りとなっていました。

善とは何か悪とは何か…
ヴィラン役のリドラー。
ゴッサムシティの政治家、警察、検察等々の
権力者の不正、嘘を暴き、
粛清を加え、
さらに街を一掃しようとします。

リドラーは孤児。
親にも社会にも見捨てられ、
かなり不遇の境遇です。
SNSで同胞を集めて、
自分を助けてくれなかった
社会に対して復讐しようとします。

ただこれって歴史上よくあった
市民革命そのものでは?

不正を働き、私腹を肥やす
権力者に対して、
搾取され続け、抑圧され続け
不満を抱いた一般市民が
武器を手に革命を起こす…

リドラーを悪と言い切れるのか…
むしろ行き過ぎた正義?



一方でバッドマン。
殺された父親の為、街の為に、
犯罪者と戦う。
しかし善人と信じていた父親の
嘘が暴かれ、動揺する。

そもそもヒーローものって
敵を殴ったり蹴ったりして、
結局暴力によって
敵をねじ伏せてきたと思います。
それって善って言い切れるのか。



ただバッドマンは目の前の
困っているひと、助けを求めているひとに
手を差し伸べます。
ラストの洪水シーンにて、
タイムズスクエア的な場所で
子どもや女性市長に手を差し伸べる
バッドマン。
その後発炎筒を手にし、
人々を先導して歩くシーン、
非常に刺さりました。


善や悪という対局ではなく、
人間は非常に複雑で、
バッドマンの父親のような
偉大な方でも、必ず隙はある。
ただ困っているひとに
手を差し伸べられる、
それが最も大事なことなのかなぁ
と感じました。




以下は思ったことを箇条書きで😂

・復讐は意味がない。復讐することで自分も心に傷を負うことになる。

・バッドマンシリーズ多いなかで設定の苦労と工夫を感じた。

・約3時間。飽きることなく楽しめた。最近の映画は脳科学に基づいて、人間が退屈しないように作られてるなぁと改めて思う。
そしてもはや監督は上映時間を短縮する気は毛頭なさそうだった。「入れたいシーン、しっかり全部入れました!⭐️」感があった。笑

・敵をSNSで集う。なんとなく昨年1月の米連邦議会襲撃事件を思い出した。フェイクと嘘に溢れる世の中。

・暗闇のなかでのアクションシーン最高。

・IMAX最高。感謝しかない。
日常のなかの最高の娯楽。映画館ありがとう。

・バッドマンとキャットウーマンのダブル父親探しのストーリー。ダブルで父親探し!!びびった。父親探し映画はアド・アストラで一区切りついた感があったが、今回まさかのダブル父親探し…!

・人間は弱い。たとえ完璧な善人に見えるひとでも、隙もある。だからこそ強くなろうとしなければ。

・比べたら絶対に良くないのだが、私にとってダークナイトが至高すぎる問題…なのでこの評価になってしまう。

・常に崩壊するゴッサムシティ。笑笑

・バッドマンのスーツもどんどん進化していた…

・主演俳優さんイケメンすぎる。TENETまた観たい。

・もし今後ゴードン刑事にも悪の側面があると描かれたら…もうそのときは人間諦めよう😂
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