こころとからだ

THE BATMAN-ザ・バットマンーのこころとからだのレビュー・感想・評価

3.9
3時間と長いだけあって、ものすごい見応えだった。ただ、3時間ずっと重苦しい空気感かつ、常に夜で暗いので、息抜きできるポイントがひとつもない。

ずっと暗い閉所に閉じ込められていたような気分だ。バットマンはユーモアゼロだし、ブルースウェインも一度も笑わない。2時間なら重厚感とよい評価となるが、3時間は耐えがたい。息抜きパートつくらんかい。

ひたすら誰かが死んではヒントを得て次に次にという流れで、とにかく見ていてストレスがかなりかかる。それを最後に一気に開放してくれるかと思いきや、あのラストじゃ全然見合わない。ただラストを否定しているのではなく、あのラストは新しい試みで、評価できる。

ただ、やはり真犯人と対峙してボコボコにするシーンがないとヒーローがいる意味がない。ただの探偵みたいなバットマンで、あとは警察に任せて法の裁きを待とうといわんばかりに、何も攻撃しない。

悪人といえども悪い人をバットマンが殺すシーンが全然なく、前からそうだったのか、最近のコンプライアンスなのか。何か気持ち悪い。

陰気で口数の少ないバットマンに、荒廃しすぎなゴッサムシティ。見ていて息がつまるし、もしニューヨークも実際はこんな感じなのであれば、一生かかわりたくない。地下鉄でアジア人というだけでヤカラに狙われる国はシンドイよなと思わせてくれる。