butasu

THE BATMAN-ザ・バットマンーのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

非常に評価が高いようだが、自分にはそんなに刺さらなかった。3時間もかけるような内容かね?

プロローグからしてもっさりしてテンポが最悪だったし、中途半端なキャットウーマンやペンギンのシーンを削ればもっとコンパクトになったと思うが。ペンギンがコリン・ファレルだというのには全然気が付かなかったが、あそこまで特殊メイクするくらいなら元々ああいう人をキャスティングすれば良かったのではないかと思ってしまった。

全体的に、登場人物が多い割にまるで活かされていない。ロバート・パティンソンは流石に主役にしては華がなさすぎる。ブルース・ウェイン感ゼロ。ポール・ダノはいつもこんな感じのオタクっぽいサイコパスの役ばかりやっているので、既視感が強く起用に新鮮味がないし、キャラクターとしての魅力も感じにくい。執事アルフレッドとのシーンだって、我々はすでにあの二人の関係性を事前に知っているから感情移入できるだけで、この映画単体ではちっとも絆が見えてこない。これが手抜き以外のなんだというのか。

重々しい空気にさせたいのだろうが、画面がずっと暗く、ロケーションも同じ場所が何回も繰り返し出てくるので退屈。中盤のカーチェイスもつまらなかったし、全体的にアクションにも工夫が感じられない。

一番ガッカリしたのが、3時間もかけておきながら、結局何もかも全てを台詞で説明する構成になっていること。キャットウーマンが潜入するときもご丁寧に一つずつバットマンが独り言で解説してくれるし、女が殺される瞬間の録音テープとかもう説明的すぎてゲンナリした。バットマンさんのポエムモノローグまで入る始末。もうちょっと上手くできなかったのかね。謎解きモノの体をとっているが、結局ただの言葉遊びの域を出ていない浅さにも幻滅。特に前半の冗長さは尋常ではなく、前半が後半にほぼ活かされない下手なプロットにも辟易。結局ポール・ダノが犯人だったわけで、前半ずっとやっていた謎解きは全然関係ないじゃんね。

ラスト、市民を救出しにいったと思ったら真っ先に市長一家を助けていたのも嫌だった。描き方が本当に下手。

ティム・バートンのリターンズをもう一度観たくなった。
butasu

butasu