猫

わたしたちの猫のレビュー・感想・評価

わたしたち(2016年製作の映画)
4.1
男子にはわからないかもしれない。
出だしのドッチボールシーン。
ジャンケンポン
で好きな?(欲しい?)人を選んでいく…
韓国でも、同じなのか?
今でもまだ、やっているのか?
のっけから胸に響く。
私は、例えば遠足のグループ分けで、いつも最後の数人に残る子どもだった。
少し、言い訳をさせてもらうと(笑)
他人の悪口をいうことで、結びついている、女の子のグループが嫌いで、何処にも所属していない子どもだったせいもあると思う。
イジメではない。でも子ども心に、
どうしてこういうグループ分けをさせるのか?
担任を恨んだ。

少なからずこういう体験を
見聞きした人ならば
この映画がスルリと胸に入ってくるはずだ。
いや、
仲のいい友達と些細な事で仲違いをした経験は、きっと誰にでもあるだろう。
だからこの映画はまさに
「わたしたち」の映画。

弟がいいんだよねー。最初から最後まで、素直で。あきれるほど単純で。
そして、その弟の一言で
わたしたちは、気づかされ
その一言を深く胸に刻まなければいけない。

虐めやハバにされた子達の映画は沢山造られているから
この監督には
次回
虐める側の子ども達の「こころ」を描いた映画を撮って欲しいと、心底思う。まだまだ
この子達に近いところにいる
力のある監督だから。
そして、そちら側にいる、と思っている子ども達は実は自分でもある、と気付くだろうから。

 2017.09.10 あいち国際女性映画祭にて鑑賞
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