夜の街の映画と思っていたが、傷の映画だった。
ジェイミー・フォックスとミシェル・モナハンの頬に傷をつけることでキャラクターに共通の属性を持たせるというアイデアはいいのだが、いかんせんアクションの共同が薄いため、はじめて顔を会わせたときに抱いた予感を越えるものがない。と観た直後は思っていたが、序盤でフォックスとモナハンがはじめて顔を会わせる場面の切り返しは、顔というより頬の傷の切り返しであり、台詞では対立しているのに画面上では否応なく同志として現れているのでここはやはり問答無用で素晴らしい。傷によって二人はシンクロし、終盤では離れた場所でほぼ同じタイミングで同じ箇所を撃たれる。
ジェイミー・フォックスの役名がヴィンセントなので、ちょっとニヤリとする。