イワシ

Eyeball(英題)のイワシのレビュー・感想・評価

Eyeball(英題)(1975年製作の映画)
3.6
バルセロナのツアーで起きる眼球切除連続殺人。観光客に配布された赤いレインコートの殺人鬼が鮮烈。お化け屋敷での殺人シーンは、ナイフを振り下ろされる被害者の顔と醜い造形の人形とのモンタージュが強烈。この醜さは死体の眼の陥没部メイクに通じ、舞台と死体の関係を豊かにする。

殺人鬼の正体および眼球刳り抜きの理由がわかる古城でのクライマックス、あらわになった顔に挿入寸前の視神経の形とイネス・ペレグリーニがチェーンで引っ掛けようとする扉外の鍵に類似性を見てしまい変に笑ってしまった。外で待ち構えいるからとはいえ、鍵の抜去を手伝うのも可笑しい。挿入と抜去はナイフと眼球に対応しているけど、後者は陥没した左眼が事後として提示されるのみだったが、さすがにクライマックスにもなると出し惜しみせずきっちり見せる。
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