いののん

キックスのいののんのレビュー・感想・評価

キックス(2016年製作の映画)
3.4
それは、小銭を貯めてようやく手に入れた、特別なスニーカーだったのに。少年は、果たして、奪われたスニーカー(エアジョーダン1)を奪い返すことができるのか。


少年の、モノローグで始まって、モノローグで終わる。それはモノローグというよりも、リリックに近いものなのかもしれない。映画は一貫して、少年の内的世界と、少年からみえる外の世界とを、表現しているように感じた。その世界は、孤独で不安で、静寂に包まれている。まるで、宇宙空間に放り出されたかのようだ。静かで、ゆったりとしている。


静かでゆっくり。そんな映像と、格好いい音楽とが、全くあってないっちゃ! どうしてこんなに眠気を誘うの? もしかしたら、編集も良くないのかもしれない。キレッキレのカットとか、はみ出してしまうようなスピード感のある映像とか、ちょっとしたことの幸福感とか、そういうのがもっと感じられたらうれしかったな。新しいことに挑戦してる感じが欲しいんだ。なんちって。よくわかってないのに、ごめんなさい。


マハーシャラ・アリはもちろん格好いいんだけど、「ムーンライト」と同じような役どころだったと思ふ。
いののん

いののん