大変だー！みんな壊れちゃったよー！
あの元ジェームズ・ボンドであるピアース・ブロスナンが謎の男を演じる、リゾートアイランドがドラッグでメチャクチャになってキャッホーイ！ってなっちゃうヘンテコな怪作スリラー。
若き実業家ニールは大金持ち。
週末に友人たちを島の別荘に招待しました。
みんなが到着すると、招待してもいないのに先客のジェイソンがお出迎え。ジェイソンのことを嫌うテレサ（アシュリー・グリーン）がむくれると、「彼は自由人だからさ」などと冗談でスルーしようとするニール。
夜になって島唯一のクラブ「ボルケーノ」へ繰り出した一行。
中へ入ると不可思議なショーが始まり、なぜかジェイソンだけがオーナールームへ招かれる。
オーナー（ピアース・ブロスナン）は、「魔法の扉を開けよう・・・なんちゃら」と、よく分からない説教をたれて、ジェイソンに新型ドラッグの「アージ」を手渡します。
ジェイソン自身には効き目がなかったのがニールたちが使うと最高にハイな気分になり、翌日もその開放感が忘れられずにいました。
しかし、アージを使う際にはルールがひとつだけあって、それは「一生に一度しか使えない」というものでした。
ドラッグなのに一回だけってどんだけ儲けるつもりがないんだよって感じなのですが、そういえばタダで貰ってきてましたね（汗）
とにかく、あの最高の気分が忘れられないニールたちは、もう一度どころか何度も何度もアージをキメまくり。
気を失ったジェイソンが目覚めると、別荘が大変な事になっているではありせんか！
大勢の知らない人々！
そこらじゅうでセックス&ヴァイオレンス！
「アージ」とは、人間が理性で抑えている欲望や暴力性、そして本音を開放する効力をもつデザイナーズドラッグだったのです。
何だか「ホーンズ/容疑者と告白の角」の角みたいな効能ですな。
そんなこんなでジェイソンが呆れていると、呆れるで済むどころではない事態が段々と起き始め・・・
意外と軽いフットワークで尺は進み、見どころはズバリ、中盤以降の「人間が壊れてゆく様子」でしょう。
反対に、それ以外の見どころはありません！
ラリるとエロくなったりするのに肝心のエロシーンは全部控えめ。
アシュリー・グリーンはベッドの女王様みたいなコスプレはするけれどそれどまり。
では、ヴァイオレンス描写はどうかというと、こちらはそれなりにホラーなシーン（バーベルが顔面にドーン！とか、生首もって歩いている男や警官をいきなり撃つ男がしれっと出てきたり）もあったりするけれども、そこまで突き抜けた描写は残念ながら無いのでした。
でも病院のシーンなど、「うわー！カオスだなあ！」と楽しくなる要素もたくさん盛り込んでありましてね、この映画どこの評価サイトでも散々ながら、マグナムの琴線にはちょびっとだけ触れちゃいましたよ！
「処刑軍団ザップ！」やら「ザ・クレイジーズ」の類が好みなら、ジェイソンが島をでようと四苦八苦するあたりは、もしかしたら口に合うかもしれませんぞ。
主人公のジェイソンはエキセントリックな自由人という設定なのに、あまりそういった描写がないのと、途中から唯一の常識人になってしまうので折角の設定が意味をなしていません。
でも、もしかしたら他の壊れてゆく連中と対比させ、最初からマトモな人間はジェイソンだけだったという事を言いたいのかもしれないですね。
社会の中で本音を隠しながら我慢比べをしている者と、早くから社会の幻想に気づき、そこから解き放たれた自由な者。
「アージ」が効く者、そして効かぬ者。
何故、謎の男はジェイソンに「アージ」を与えたのか？
ジェイソンが成すべき事とは一体何なのであろうか？
神か悪魔か、はたまた宇宙人か？
都市伝説に出てくるような闇の存在であるピアース・ブロスナンに煙に巻かれっぱなしですが、とりあえず疑問にはラストでちゃんと答えてはくれます。しかし・・・
ま、簡単にまとめますとね。
よくわからんドラッグをキメたらブッ飛んで、気付いたらみんな死んでましたー！どうしよう？
それで良いんじゃないんですかね？
ピアース・ブロスナンの戯言はこの際おいといて、難しい話は抜きにしちゃいましょう、そうしましょう。
なんでああいう謎の男的なキャラクターって、分かったような分からないような抽象的な言葉やどこからか引用したことわざみたいな事しか言わないんだろう。
初めからもっと簡潔に話しやがれ！
（↑それだと、そこで話が終わっちゃうけどね）
エンドロール後にもオマケでワンシーンありますので、終わった終わったとすぐにテレビの電源を落としたりしないように！
なんだかゾンビみたいな連中が出てきますよ（苦笑）
都会を舞台に、セレブどもがおかしくなって殺しあったり乳繰りあったりする続編があったら観たいので、どなたか作ってください。
最後に、「スペル」の美人さんであるアリソン・ローマンがちょろっとだけ出演しているのですが、さてどこに出ているのでしょうか。
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