空想特撮シリーズ『ウルトラマンオーブ』の劇場版。
と言っても、ドラマはすでにＴＶ版で完結しているので、後日譚の本作はアクションを全面に押し出している。
最大の見所は『ウルトラマンオーブ』の主人公、クレナイガイ（石黒英雄）と前作『ウルトラマンX』の主人公・大空大地（高橋健介）の共演であろう。
またほんの顔出し程度だが、（すっかり老けた）『ウルトラセブン』のモロボシ・ダン（森次晃嗣）も出演する。
さらにウルトラマンＸ、ウルトラマンゼロ、ウルトラマンギンガ、ウルトラマンビクトリーの声は以前と同じ役者、声優があてているのも嬉しい。
かつてウルトラシリーズの共演はなぜか先輩ウルトラマンが助けに来ても大して活躍せずに終わることが多く、ケチケチ感があった。予算や役者のスケジャールの都合もあったのかもしれない。スタッフにマニアックさが不足していた可能性もある。でもＴＶ版『ウルトラマンメビウス』（2006年）以降はとにかく共演も増え、先輩ウルトラマンにもけっこう見せ場が多い。それどころか最近はあまりに共演が増えすぎて逆にありがたみがなくなってしまうくらいだ。
本作は70分と短いし、コメディタッチで、特撮もアクションも凝りまくっていて、子供向けヒーローエンターティーメントムービーとしては上出来の部類。大人たちも童心に帰って頭をからっぽにして観るにはちょうどいい。
