アメリカとトルコがその当時友好でなかったからこそ出来た作品、何しろトルコの刑務所事情をこれでもかと露悪的に描いており時期が時期だったら国から製作中止を要請されてもおかしくないはず。
外国人から見た異文化の地獄が刑務所を通してスクリーンからこれでもかと突きつけられて気分が滅入ってくるので二度と見たいとは思わないけれど、社会の裏にあるものを暴露していくというオリヴァー・ストーンの姿勢はこの頃からぶれていなかったんだなと感心する。でも刑務所での性問題は全世界共通だし…(70年代の東映実録作品でそうしたことが色々あることは勉強できる)。そのうえ容赦のない暴力シーンの数々もしんどさを増してくることに。
主役を担当するアメリカ人青年をブラッド・デイヴィスが熱演、そしてどことなく同性愛者が好みそうな顔つき&体つきなので暴行を受けたりするたびに変な刺激を感じてしまう。でもこの映画に出たことで強いインパクトをもたらしすぎたためかその後なかなか目が出ず早世してしまったのが惜しまれる。
ラストの主人公の顔がこの映画の全てを物語っており、強いインパクトを残す。
でもこんな作品をゴールデンで放送するTOKYO MXは担当者が頭のネジが吹っ飛びすぎているのではと心配になってしまう。
