試写会にて。
ストーリーとしては予想の範囲は超えないのだが、奇跡の実話なのでストーリーになんとか言うのは野暮というもの。
佐藤健演じる主人公がただただ良い人なのだけど、良い人ぶったり、良い人くさすぎると良いことなく、ただ真っ直ぐに静かに愛情深いキャラクターなのがとても良かった。嘘くさくないのが魅力的。
土屋太鳳は病床での動きや、表情などかなり挑戦的であった。だが元気になった途端にいつもの土屋太鳳になってしまったのが少し残念。ただかなり頑張ってはいたので良かったと思います。
大袈裟過ぎることがない演出なので多少地味に感じるかもしれないが、瀬々敬久監督にしてはポップなカット割りだったり、細かなカメラワークなど少し面白味もある演出だった。
岡山の方のお話、という事で岡山のロケ地が多いのだが、私個人としては、昔訪れた小豆島が出て来たのが非常に思い出深く、実際には観ることが出来なかった農村歌舞伎を映画を通して観れた事に感動してしまった。
そして特筆すべきは瀬戸内海の綺麗な海だろう。
穏やかで眩しい光を放つ瀬戸内海をバックに、2人が歩み出すシーンはとても印象的だった。
お涙頂戴の難病もの、ではあるがそこまで演出過多ではないので嫌味は無いと思う。
