青いむーみん

8年越しの花嫁 奇跡の実話の青いむーみんのレビュー・感想・評価

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)
3.8
瀬々監督の秀作二連発の二発目。

季節の捉え方の美しいこと。引きの画のきれいなこと。やっぱりそこが目を引いた。
『彼女が目覚めるその日まで』ではメインは病気であり、その発症、症状、病名の確定が丁寧に描かれていたが、今作では患者の恋人が回復までの感情の起伏をメインにストーリーを担う。病名すら出てこないし、「こうなっていたのが原因です」と一度言われるだけ。これはおそらくこの病に関して追求するつもりがそもそもないのだと思う。この映画から抗NMDA受容体抗体脳炎について知れることはあまりない。ただこちらのメインは奇病にかかった人の周囲のドラマなのでそうなるのも仕方がない。両方やると集客を狙いたい層がどっちつかずになって数字につながらなかったりするので。
あと、発症時の横舐めカメラはサスペンスホラーのようだったので瀬々監督にはサスペンスホラーも撮ってもらいたいなぁ。

実話にしては出来過ぎなストーリーだけど、最後が私個人的な希望通りになってよかった(記憶に関して)。