セガール幹事長代理

Atroz(原題)のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

Atroz(原題)(2015年製作の映画)
3.0
押収したキャメラに映っていたのは拷問動画だった系の話。

人間のデリケートな部分に人間の身体から出る一番汚いものを塗るっていう前情報から、邦画ラブコメ慣れしてる私には少々刺激が強いかと心配だったが案外いけた。

いけたとか言うと私の人間性を疑われそうだが、残酷描写がある一定のラインを越えると「んなわけあるかい」っていうランナーズハイに似た謎の無敵テンションになるのは哀しき人の性である。

小さい頃、親が寝静まった後に深夜番組を観た時のドキドキと、大人になって仕事終わりにアホ面でGEOの暖簾をくぐる時の惰性的心情は違う筈だ。
簡単に手に入る刺激は胸のときめきから色を奪うのである。

本作は緩1急9の塩梅なので、話が進むにつれて刺激慣れしてしまった感が否めない。
ひどい目に合うのがクズばかりなのも原因だ。

お互いサランラップ顔に巻いて窒息寸前の状態で性交渉する緩1は胸が踊った。
即席の吊り橋効果とも言うべきか、新たな扉が開きそうだった。
応用が利きそうなのでもう少し掘り下げてほしいところである。


ちなみに織田信長は、止血の為に土を塗り込んだら破傷風が蔓延したことを教訓に、糞尿を塗った弓矢で敵を殺す戦術を思い付いたそうです(諸説あり)

とんでもねえチョビ髭野郎である。



本作とは別の残酷映画のレビューですが、ステキな文章を書かれてるフォロワー様がいらっしゃったので引用させて頂きます。

“単純に価値観が圧倒的に違うなあ、て最初から思っちゃったのも原因かも、
【中略】
もうそれからは人間の形した宇宙人たちの出来事ぐらいにしか思えません。ひと粒でも共感性はやっぱり大事!”

人間の形した宇宙人のくだりパクりたくなりました。