さうすぽー

いぬやしきのさうすぽーのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2018年製作の映画)
2.9
原作は読んだことがあって割りと好きな作品だったので、かなり期待はしてました。
けどごめんなさい(笑)
自分は期待以上の作品には思えなかったです、普通でした。

でも良いなと思ったところも多いです。

空中のバトルシーンが結構頑張ってた気がして、思わず「凄い..」と息を飲みました。特に予告にもあったヘリのシーンや、新宿を飛び回るシーンはどうやって撮ったんだと言わんばかりのリアルさが出てました。

獅子神を演じた佐藤健も最初は高校生は年過ぎないかと思ったのですが、原作の獅子神の純粋だけど身内に対する優しさとそれ以外の人間に対する残忍さが自然に出ていて凄いと感じました。
そしてネットでの誹謗中傷の無神経さや、家庭問題等の現実的なテーマは、無駄を感じずに描かれていて共感出来ました。

しかし、好きじゃない点も多々ありました。

まず犬屋敷の親子関係は娘との関係は最後まで描いてたものの、母親や弟との関係が消化不良でした。
多分原作を知らない人が観ると、結構中途半端に感じてしまい、娘との関係は描いてても多分あまり感動できない人がいるのではと感じてしまいました。

一番好きじゃなかったのは、獅子神に告白した高校生しおんを演じた二階堂ふみの演技です。
漫画しか観てませんが、だいぶアニメっぽい演技をしていて、実写で描く人物としては正直不気味に感じました。自分は漫画やアニメの世界と実写は違うジャンルでもあり、シリアスで尚且つ実際の東京を舞台にしてる作品ですので、なるべく自然の演技をしてほしかったです。
獅子神との関係性も強い絆を持つ関係性には感じません。

あと木梨憲武の演技もあまり好きじゃなかったです。
自分的には柳葉敏郎辺りの方が良かったかな...(小声)

全体的にアクションシーンや犬屋敷、獅子神のキャラクター性に重点を置きすぎて、あとの部分に穴がある感じでした。
ですが、佐藤健ファンは必見なのかな?
悪役でかなりの犯罪者で良ければ大丈夫だと思います(笑)

自己採点 58点