ハッピーアイスクリーム

いぬやしきのハッピーアイスクリームのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2018年製作の映画)
3.8
突如飛来した宇宙人による事故に巻き込まれ、機械の身体となった冴えないサラリーマンと高校生の2人の数奇な運命を描いたSFアクション。

『イブニング』にて連載され、アニメ化もされた同名漫画を木梨憲武主演で実写化した作品。

原作は未読でアニメ版は見ていたのですが、面白かったです。
ストーリーも上手くまとまってるし、CGと佐藤健くんの肉体美は見事なもの。
人気漫画の実写化は失敗するというジンクスを覆えす完成度だったんじゃないかなと思います。

世界を変える程の力を持ってしまった二人の一般人。
その二つの力がどのようにして善と悪に分かれていったかが、この作品の見所だと思うのですが、この悪側のいわゆる闇堕ちしていく感じが凄く好み。
悪としての理由がちゃんと描かれていて、それは本当に悪なのかを考えさせられる。
悪役がもう一人の主人公となる作品で、感情移入するのに重要なところはよくできていたと思います。

“どうしようもないから 悲しいの”
“怖い けど嬉しい”

同じく、ただの女子高生が機械となり世界の明暗を分ける『最終兵器彼女』を思い出した作品。

そりゃ十代なんて、ちょっとした悪意で世界なんて滅べばいいと思っちゃうよね。

最後は微かでも救いがあって良かった。