つるみん

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのつるみんのレビュー・感想・評価

3.5
史上最も嫌われたフィギュアスケーター。トーニャ・ハーディングの伝記映画。

ドキュメンタリーではないもののドキュメンタリー風に撮る手法はなかなか面白さがあった。特にインタビューを受ける人それぞれの視点で話が展開されるため、誰が真実を言っているのか分からないのも面白い。それから第四の壁を破るギミックもアクセントが効いていて非常に効果的であった。
面白いほどに共感できる人物はいなかったが、アカデミー助演女優賞を受賞したアリソン・ジャネイの存在感は凄まじかった。劇中出てくる〝モンスター〟の名は彼女のためにあるのではないのかというほど怖い。そしてエンドロールで本人映像が映されるのだが驚くほど似ている。これは賞を獲るのも文句なし。

それから今回マーゴット・ロビーも素晴らしかった。どこまでが本人かは分からないがスケートをする姿に女優魂を見せられた。もちろん元夫との言い合いのシーンや涙を流すシーンなど流石としか言いようがない。

個人的には音楽のチョイスが絶妙だった。歯車が狂い、完全に壊れた時にFleetwood Mac の〝ザ・チェイン〟が流れる。それからNorman Greenbaumの〝スピリット・イン・ザ・スカイ〟など好きな曲が流れたので満足だった。どれもこれも『GotG』のお陰。
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