アホとマヌケとキチガイを並べて、本当の事を言ってるのは誰でしょう?と問うようなヘンテコ映画!
アリソン・ジャネイ演じる母親のトンデモナイ鬼教官ぶりは最高で、最後の最後までブレない凄まじさは痛快です。肩に鳥を乗せた奇怪な姿も、実は本物そのままというのは笑いました。
そして、何と言ってもマーゴット・ロビーの魂がこもった熱演。これだけは真実と言わんばかりの"演技"には圧倒され、涙でスクリーンがぼやけてしまいました。
編集のテンポやモノローグ、曲使いなどから『グッドフェローズ』と評されるのは納得です。ただ、それは表面的な意味で、内容に関しては『レイジング・ブル』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『ブギーナイツ』なんですよね。
人間の弱さや愚かさには味わいがあるし、ドン底に堕ちても心だけは折れない姿は尊くもあります。出てくる人が満遍なく信用ならないけど、決して嫌いにはなれない豊かさがあります。ある種の人間讃歌で、そこが本当に好きです!