Mariko

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのMarikoのレビュー・感想・評価

4.0
これは凄い。

まあ観ていて不愉快なことこの上なくて、最高に面白い。
下品で暴力的で不快なのに、見せ方が面白くて
ついつい引き込まれるこの感じは
『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』に似てる。
演出も似てるし、マーゴット・ロビーが気に入って真似したのかな。
またキャストのキレっぷり、マーゴット・ロビーをはじめ、
モンスター母(エンドロールでわかった驚愕のなりきり度合い!)から
「あの」バカ男、そしてああ愛しのセバスチャン・スタンに至るまで
全員のクズ人間っぷりはもう見事と言うしか。

そして何がおもしろいって、
舞台はアルベールビル〜リレハンメルオリンピックの頃なので
90年代初頭なわけだけれど、音楽のほとんどが70'Sロック。
大ヒットしたバラクーダの使い方もあまりに適材適所で唸ったけど、
個人的に「うおおお」となったのは
トーニャがクズDV夫ジェフとついに離婚することになった、
というくだりでかかったスーパートランプの"Goodbye Stranger"
「えっ、これってシングル切ってたっけか?」
(調べたらシングルカットされてた)などと考える間もなく、
最高に情けないセバスチャン・スタンの表情に
サビのあのへなちょこ(個人の意見です)ファルセットが被る。
このマッチングにグッときてるのは世界広しと言えども
私を入れて3人位しかいないのでは?! と、妙な盛り上がり(笑)
Mariko

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