これは凄い。
まあ観ていて不愉快なことこの上なくて、最高に面白い。
下品で暴力的で不快なのに、見せ方が面白くて
ついつい引き込まれるこの感じは
『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』に似てる。
演出も似てるし、マーゴット・ロビーが気に入って真似したのかな。
またキャストのキレっぷり、マーゴット・ロビーをはじめ、
モンスター母(エンドロールでわかった驚愕のなりきり度合い!)から
「あの」バカ男、そしてああ愛しのセバスチャン・スタンに至るまで
全員のクズ人間っぷりはもう見事と言うしか。
そして何がおもしろいって、
舞台はアルベールビル〜リレハンメルオリンピックの頃なので
90年代初頭なわけだけれど、音楽のほとんどが70'Sロック。
大ヒットしたバラクーダの使い方もあまりに適材適所で唸ったけど、
個人的に「うおおお」となったのは
トーニャがクズDV夫ジェフとついに離婚することになった、
というくだりでかかったスーパートランプの"Goodbye Stranger"
「えっ、これってシングル切ってたっけか?」
(調べたらシングルカットされてた)などと考える間もなく、
最高に情けないセバスチャン・スタンの表情に
サビのあのへなちょこ(個人の意見です)ファルセットが被る。
このマッチングにグッときてるのは世界広しと言えども
私を入れて3人位しかいないのでは?! と、妙な盛り上がり(笑)