にょこ

犬ヶ島のにょこのネタバレレビュー・内容・結末

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった!
表情とかも独特で細かい描写も多いので、もう一回観たいです。

映像含めて、もろウェスアンダーソンですね。
癖が強い!!🤣
アタリ、ずっと頭に部品が刺さってるし、この子ちょっと…大丈夫?って雰囲気ありますし。

近未来の日本という舞台を上手にアニメでも再現できていて。
そこに来て、日本の古い漫画で出てくるような喧嘩のシーンとか、昭和っぽい雰囲気とか、見ていて楽しい。

昔話から始まり、最初の犬がゴミ島に落とされる。
一気に引き込まれました。
レックス・デューク・ボス・キング・そしてチーフが魅力的で。
そこに飛行機で現れた少年アタリ。
自分の大事にしていた友達のスポッツを探しにきたと。
大人たちは自分都合で、嫌いな犬を排除するために間違ったことをし続けてる中で、彼の勇気ある正しい行動。これだけでなんかもう、泣ける。

事故で両親を亡くしてひとりぼっちアタリの置かれた状況をスポッツは理解し、『守る』と寄り添う。
スポッツから涙がこぼれたのはその証かな。
そしてスポッツが理解してそばに居てくれることをアタリは感じ、アタリも涙をこぼす。 
お互いが共感したこのシーンで私も泣きそうに。。
この映画において、犬とアタリの立ち位置って同じような感じなのだろうか。

スポッツ探しをするにつれ、野良犬なりの持論を持つチーフが次第に、少年らしい行動をするアタリと心を通わせる。
アタリとチーフ・レックス達とパーティが別れたくだりもなかなか面白いですよね。ロードムービーみたいで。
決を採る時の掛け声も好き。こういうクスッと笑えるところがありながらも、毒ワサビで寿司を作るシーンなんかはアニメーションも見事だけど、そのじわじわと忍び寄る闇感がウェスアンダーソン。。

高校新聞部が大人達の陰謀を暴くってのもまた良いですね。
巨悪に立ち向かうも追い詰められ、そこに現れたアタリの登場はカッコ良かったです。
俳句で伝えるってのがまた良いな。
日本の映画のオマージュも多く、日本文化をストーリーに面白く取り入れて好感が持てます。
犬達に感情移入もしやすくて、そこは演出や豪華キャストの流石とも言える声の演技。
(台詞あったかな?!ってキャラもいるけど。。もう一回観ないといけない理由がここにもある。。)
にょこ

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