マッシモ

サラリーマン・バトル・ロワイアルのマッシモのレビュー・感想・評価

2.8
現在、DC総帥に君臨するジェームズ・ガン脚本のバトル・ロワイアル。邦題そのまま、サラリーマン達が血で血を洗うバトル・ロワイアルに参加させられてしまう話。

【キャスト】
マイク(主人公):ジョン・ギャラガー・Jr.
ノリス部長(上司):トニー・ゴールドウィン
リアンドル(同僚):アドリア・アルホナ
ウエンデル(同僚):ジョン・C・マッギンレー
デニー(同僚):メロニー・ディアス
バド(同僚):マイケル・ルーカー

【ストーリー】
コロンビアのボゴタにある大手企業ベルコ社。
お国柄なのか厳重な警備が敷かれたこの会社である日こんな放送が流れる。
「30分以内に同僚2人を殺さなければ、全員が死ぬ」
悪い冗談だと笑い飛ばすものがいる中で、一人の社員の頭が吹き飛んでしまう。

コロンビア治安を理由に彼の首も後ろには追跡装置が埋め込まれており、それが爆発したのである。この一件で、冷静だった者たちも社パニックに陥り、次第に生き残るための殺し合いが始まってしまう。

そして、皆のまとめ役だったノリスは非常時に保管されている武器庫の鍵を渡すように警備員を脅し始める…。

【総評】
(全体感)
深作欣二監督の「バトル・ロワイアル」よりもヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「キューブ」なんかの方が近いかもしれない。バイオレンスよりも社会実験を見せられている感覚である。

まぁ、原題からして「The Belko Experiment」であるため邦題による印象操作な気はする。期待する方向を間違えないように注記しておく。

(記号でしかないキャラクター達)
2時間内では流石に各キャラクターを描く時間が少なすぎるため、どうしても人間として薄っぺらい印象を受ける。あくまで記号として善(マイク)と悪(ノリス)を提示した分かりやすい作りだと言えなくもないが、あまりに単純にしすぎていてドラマがほぼなかった。同僚や恋人の死も含めてありきたりな描写でシナリオとしての面白さは皆無である。

(ラストもイマイチ)
動きは終始主役だったが、勝ち上がり方は漁夫の利でしかないマイクが生き残るもののどこかで見たことがあるさらに次、次とゲームが続く展開…。うーん。捻りがない。

【あとがき】
ガン総帥が書いた割には凡庸で面白みに欠ける話だった。まぁハズレもたまにはあるかと思うしかない。
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