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ハリソン・フォード 逃亡者のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1993年のアメリカの作品。

監督は「穴/HOLES」のアンドリュー・デイヴィス。

あらすじ

シカゴ記念病院の有能な血管外科医のリチャード・キンブル(ハリソン・フォード「野生の呼び声」)はある夜帰宅すると妻のヘレン(セーラ・ウォード「インディペンデンス・デイ:リサージェンス」)が何者かに殺されていた。その後、警察は死の間際のヘレンから受け取った通報の内容を誤解し、キンブル本人が妻殺しの濡れ衣を着せられて逮捕されてしまう。裁判で無実を証明できなかったキンブルは死刑判決を受けて刑務所へと移送されることになるが、その最中に他の囚人たちが企てたハプニングにより、その混乱に乗じて脱走することに成功したキンブルは妻を殺した真犯人を探すためシカゴへ逃亡する。

Netflixにて、2度目。

ご存知、ハン・ソロことハリソン・フォード主演作!!

俺自身、今作が映画史において、どのくらいの位置付けなのかは判断つかないけど、当時結構テレビのロードショーで放映されてたくらいだから有名な作品なのだろう。

お話は上記のあらすじの通り、ハリソン・フォード演じるキンブル医師が妻殺しの罪を着せられて、逃亡する話。

で、フォードが逃亡者なら、それを追う刑事がトミー・リー・ジョーンズ(「カムバック・トゥ・ハリウッド」)というなかなかいぶし銀なコンビによる逃亡劇がその醍醐味。

また、このジョーンズ演じるジェラード捜査官が絵に描いたような有能上司で登場時から、部下にイジられ(でも、そのくらい人望があることも伺える)ながらも、その時点では死亡扱いされていたキンブルの捜査網をすぐに確保し、そしてその証拠さえもすぐに見つけて捜査に踏み出す!!つ、有能!!

しかも、その男を演じるのが独特の顰めっ面が愛くるしくもあるジョーンズなもんで、すぐに魅了されてしまう。もう、今すぐにでも部下にして欲しいもん。

で、このジェラードがあまりにも好評だったのか、別作品によるスピンオフ「追跡者」まで製作されてしまったというから驚き。

そんな2人による逃亡劇なんだけど、付かず離れずのスリリングさは全編に渡ってふんだんに描かれるんだけど、特に一番有名な下水道のシーンは特にスリリング。単身下水道で追いつ追われつの2人が遂に対峙するだけで絵になるんだけど、その後の滝壺にキンブルがダイブするシーンも圧巻だった。これ、本当よく助かったなぁ。

あと、逃亡劇以外では、もちろん本当は最愛の人である奥さんを殺したわけないキンブルの人格者っぷりも描かれていて、脱走直前にトラブルによって負傷した若い警察官を線路上で機関車が迫るという危うい状況下の中、見捨てられず背負って助けちゃう場面もそうだけど、一番心に残ったのは、犯人の手がかりを探るため、用務員に変装して病院に潜り込むシーン。

搬送が続いて、本来なら手術が必要な子どもに対して、正確な診断ができない医師を横目にヤキモキするキンブル、その後その子どもを病室に運び込むようにその医者に頼まれるんだけど、道中優しい言葉をかけながら、カルテを素早く書き換えて手術室に運び、スムーズに行われる必要のある手術に持ち込む…カッコいいーー!!

どちらにしても、自分が一番ヤバい状況下なのに見捨てることのできないキンブルの道徳心が垣間見えるシーンとなっており、もちろんキモの逃亡劇もスリリングなんだけど、このシーンが個人的には一番良かった。だからこそ、「犯人を見つけ、己が潔白を証明する」という、その執念が実るんだなぁ。

ちなみに、この医者役がジュリアン・ムーア(「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」)が演じてるんだけど、キーマンっぽい感じで登場するわりにはちょい役ですげぇもったいない扱いw

いやぁ、久々に観たけどいぶし銀俳優による重厚な逃亡劇という引き以外も見応えのある作品でした。
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